アップサイクル、リサイクル、ダウンサイクル、その違いについて
2024.08.16
「リサイクル」という言葉にまとめがちですが、サステナブル先進国ニュージーランドは更に細かくわかれています。
リサイクルの最新定義について一緒に学びましょう。
「アップサイクル」「リサイクル」「ダウンサイクル」
私たちは、「アップサイクル」「リサイクル」「ダウンサイクル」を同じカテゴリーとして使いますが、実際には、それぞれアイテムやその素材を再利用する上で異なる点があることをご存じですか?
ここでは、この3つの簡単な定義と一般的な例をご紹介します。
アップサイクル
廃棄されたもの、不用になったものに新たにアイディアやデザインを加えて再利用することで、より価値のあるものに変えること。
材料が常に再利用され、無駄にならない循環型経済を生み出すのに役立っています。世界の廃棄物に対する意識の高まりにより、アップサイクルは、クリエイティブな人々のインスピレーションの源とも言えます。
パレットから木製家具、看板からメッセンジャーバッグ、プラスチック製の洗濯洗剤用ポーチが小銭入れに生まれ変わりました。食品もアップサイクルできるので、ビール醸造で使用した穀物はクラッカーの主原料に、ワイン醸造で残ったグレープシードエキスはスキンケア製品の優れた抗酸化剤になります。
アップサイクルは、ファッション業界、とくにファストファッションで注目されています。例えば、デッドストック(過剰生産や注文キャンセルで残った生地)を使って新しい服が作られます。また、型紙を裁断した後に残った小さな切れ端を再利用することあります。これらの端切れは、髪留め、水着、下着、バッグになります。それは、生地が廃棄され埋められるのを防ぎ、美しく価値のあるものとして新たな命が与えられる素晴らしいことです。
アップサイクルの一般的な例としては、ペットボトルをカーペットやアクティブウェアに変えたり、後からプラスチック製のフェンスの柱や公園のベンチにダウンサイクルします。
リサイクル
リサイクルは、素材や品物を、元々のものとほぼ同じ種類と価値のあるものに作り変えること。これは通常、同じライフサイクルに戻すことで、同じ製品または類似の製品に生まれ変わります。アルミニウムを含む金属やガラスは、その完全性や品質を失うことなく何度でもリサイクルできます。例えばガラスのリサイクルは、ガラスをガラスに戻すクローズド・ループ・システムです。しかし、すべての素材がガラスのようにシームレスにリサイクルできるわけではないので、実際にはリサイクルではなく「ダウンサイクル」されることもあります。
ecostoreのプラスチック・リターン・プログラム*では、ニュージーランド国内でペットボトルをリサイクルし、作り直すことができます。こうすることで、汚染物質が混入する可能性が低くなり、リサイクルされるまでの道のりも短くなります。
*ニュージーランド国内のみ実施
ダウンサイクル
ダウンサイクルとは、材料を分解し、新しい製品を作ることです。
ダウンサイクルは、素材を埋め立てに回す代わりに別の用途に使うという、その役割は確かにあるものの、素材を再利用する3つの方法の中では最も望ましくない方法です。
しかし、リサイクルやダウンサイクルにも包装の印刷ラベルなど、材料の中に汚染物質が含まれていることが多いという問題点もあります。
多くのプラスチックはリサイクルできますが、最終的には完全性を失い、包装に適した強度と柔軟性を保つために新しい材料を加える必要があります。
使用する素材の寿命を延ばすために、あなたはどのような工夫をしていますか?実践していることがあったらぜひコメントでお知らせください。